12月22日の2学期終業式では、2学期を振り返り、2学期に学び身に付けてきたことを3学期以降に繋げていけるよう、「おさらい」という取組について2つの視点から話をしました。人間は、何もしなければ学んだことのほとんどは忘れてしまいます。ただし、「おさらい」をすることで忘れにくくすることはできるので、年末・年始をはさみ、いろいろと忙しい冬休みですが、適切な「おさらい」をしておいてほしいと考え、次のような話をしました。熱中症で倒れそうになるくらい暑かった8月29日に始まった2学期も、セーターだけでは寒いと感じている今日、終わります。一番長くて、いろいろな行事がありましたが、みなさんにとってどんな2学期でしたか?しっかりと「おさらい」しておきたいですね。そこで今朝は、2つの「おさらい」のお話をします。一つめの「おさらい」は、「復習すること」です。教わったり自分で勉強したりことを繰り返し確かめたり練習したりすることです。私たちは覚えることもしますが、忘れることもしています。「復習」とは、学んだことを忘れず確実に身に付くようにもう一度やってみることです。人間が覚えたことをどのくらいの時間で忘れてしまうのかを、実験した人がいます。その結果がこのグラフです。 記憶は20分後には58%、1時間後には44%、1日後には26%、31日後には21%まで低下することが分かりました。 しかし、こまめに復習すると、こちらのグラフのように覚えている割合を増やして忘れないようにできることも分かっています。こうしたことを踏まえた効果的な復習のタイミングを調べてきたので、紹介します。 (1) 覚えた直後に復習する(数分間でもOK)。 (2) 1日後に、再度復習する。 (3) 1週間後に復習する。 (4) 2週間後に復習する。 (5) 1ヵ月後に復習する。しかし、最も効果のある覚えた直後の復習を多くの人はしていません。そこで深谷小学校では、授業の終わりに「振り返り」というその授業の復習をする短い時間をとっています。冬休みは、2学期のまとめのテストがあってから、2週間から1ヶ月の時期となり、「お復習い」の丁度よいタイミングです。二つめの「お浚い」は、「さらう-底を深くして水の流れをよくする」ということです。ただ思い出すだけではありません。教わったことをそのままやり直すこととも少し違います。自分でやってみて分からなかったことを確かめたり、どう考えればよいのかを工夫したり、前に学習したことや身の回りや社会のことと結び付けたりして、理解を深め自分にとって分かりやすくすることです。冬休みは、夏休みほど長くはありませんが、年末・年始という特別な時期で、学んだことをいろいろなことに結び付けて理解を深めるチャンスです。2学期は「課題に挑戦する」といういことを重点に取り組んできました。みなさんは、どんな課題にどのように挑戦してきたでしょうか?一人一人が自分の「挑戦」を「おさらい」し、しっかりと自分のものにしておきましょう!勉強はいつでもやった方がよいというのは間違いありません。しかし、その効果には違いがあります。せっかく勉強するなら、効果の高い時にやるべきですよね。それが、冬休みというわけです。
これで、2学期の終業式のお話を終わりにします。 №15 №16 №17 №18