早朝の冷気の中の〝ぬくもり〟平安時代の名随筆『枕草子』。「春はあけぼの」で始まる有名な序段では、筆者清少納言の感性で選んだ各季節の心ひかれる時間帯が綴られています。
春はあけぼの(夜明けの頃)、夏は夜、秋は夕暮れ。では冬は?
清少納言は「冬はつとめて(早朝)」と言っています。清少納言も心をひかれた冬の早朝の魅力を、なんとなく今朝は味わえたような気がします。
プールの東側は日中もほとんど日が当たらないため一度張った氷が溶けきらず日を重ねるごとに暑くなっています。また今朝は公民館の植え込みでは霜柱が土を持ち上げていました。そんな冷たい空気で満ちた朝の深谷小学校では、学級閉鎖が解除されたクラスが元気に縄跳びに取り組んでいました。昇る朝日を背景に見たその様子は、神々しくも見えました。
深谷小の校舎や深谷公民館とともに朝日を浴びながら、声を合わせて大縄跳び挑む6年生の姿は、学校や地域を背負っていく気概すら感じほど頼もしく見えます。城址の周りの木立を抜けて陽光の中に駆け出してくる6年生、5年生の力強い姿もまたよいものです。
その傍らで、普段着のまま200mトラックを走る低学年の子供たち。高学年に比べると小さな歩幅で、友達と笑顔で走っている姿はなんとも可愛らしく、見ている私を笑顔にさせてくれます。
凜とするような冬の早朝。その中で力一杯走り跳ぶ深小っ子たちは、冷気の中にあっても心を温かくしてくれるぬくもりを与えてくれました