失敗の中に成功の種子ある-墜落したロケットのエンジンが教えてくれたもの-いよいよ本格化してきた夏休みですが、いかがお過ごしでしょうか?
私はのんびり過ごしていた休日、ぼんやり見ていたテレビ番組の中で、ハッとさせられることに出会えました。それは、「失敗」について考えさせられる内容でした。
未知なる宇宙を目指した人類の挑戦には「ワザワザそんなことまでしていたの?」というふつうでは考えられないような驚くような意外な挑戦もあるものです。今日見た番組で紹介されていたのは、打ち上げに失敗し墜落したロケットのエンジンを、ワザワザ海底3000mから引き上げるという挑戦でした。広い広い太平洋の海底3000mからわずか3m四方の物体を発見し回収するというのは奇跡と言われるほど大変難しいことです。なぜ、そこまでして失敗したエンジンを探す必要があったのでしょうか?
それは、失敗を次の成功につなげるためには、どうしても失敗の原因・理由を突き止め、それを改善しなければならないからです。そのために、多くの困難を乗り越え、「奇跡」と呼ばれるような挑戦をし、失敗の原因・理由を手に入れたのです。この挑戦を経て、日本の宇宙ロケットの技術は格段に進歩し、国際的にも大きな信頼を勝ち取ることができるようになったのです。
日本の宇宙開発を超前進させた、回収されたロケットエンジンは、現在宮城県角田市にあるJAXAの研究施設・角田宇宙センターで展示されているそうです。
私たちは、とかく失敗から目をそらしがちです。しかし、私たち人類は失敗を繰り返し、その失敗から学びながら成功を手に入れてきました。「失敗は成功の母」と言われますが、失敗から目をそらしていては「失敗」を「成功の母」とすることはできません。『論語』にも「
過ちて改めざる、是を過ちという」という言葉があります。
深谷小学校の子供たちも、1学期の間たくさんの失敗をし、失敗から多くを学び、確かな成長につなげてくれたと思っています。しかし、学んだ全てを身に付けきった子はいるでしょうか?おそらく、量や質に違いはあれ、どの子も何かしらの不十分なところがあったはずです。そうした「失敗」を「成功の母」や「成功の種子」とするヒントが、1学期の終業式に渡された「通信表」等の資料です。
夏休みを、1学期頑張ってきた疲れをとる
リフレッシュとともに、1学期頑張って挑戦することで手にすることのできた大切な「失敗」をヒントに自分に磨きをかける
ブラッシュアップをできる期間にもしてほしいと思っています。