3学期の始業式を行いました。新しいお友達を3人迎えて、全校児童は469名となりました。元気な子供たちの声が響く学校は、とっても気持ちの良いものでした。
以下に始業式の言葉を掲載します。
みなさん、あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いします。
まず、はじめに、今年は年明け早々に能登半島沖で大きな地震がありました。みなさんもびっくりしたことと思います。この地震でお亡くなりになられた方もたくさんいらっしゃいます。被災されたご家族やご親族の方々に慎んでお悔やみとお見舞いを申し上げます。
さて、いよいよ新しい年になりました。みなさんは、どんな新年を迎えたでしょうか。お互いに夢をふくらませるよい年にしたいですね。
さきほど、5年生の芳賀さんから、新年の誓いを発表していただきました。大変頼もしい誓いでした。みなさんも一人一人新年の誓いがあると思います。頑張って成し遂げてくださいね。
今日の始業式は、日本の長野という場所で26年前に開催された冬季オリンピックのある「テストジャンパー」のお話です。長野オリンピックのジャンプ競技に一人のテスト・ジャンパーがいました。この方は、生まれつき耳が聞こえないというハンデキャップを背負っていましたが、小さい頃からスキーをはじめ、選手になることをずっと目指していました。ただ、スキーという競技だとスタートの合図が聞こえないため、途中からジャンプ競技に転向しました。しかし、ジャンプ競技も風の音を頼りに行う競技です。彼は、父と二人三脚で頑張って、その壁を乗り越え、長野オリンピック直前に行われた大きな大会で優勝しました。
しかし、残念ながらオリンピックの日本代表選手には選ばれませんでした。そして、長野オリンピック会場にテスト・ジャンパーとして、彼はそこに立っていました。
オリンピックジャンプ競技の当日、日本はあと一歩で金メダルというところまで来ていました。しかし、ものすごい吹雪になって、競技が続けられるかどうかという状況になり、競技がストップしてしまいました。
そんな中、競技を続けても大丈夫かどうかの判断をテストジャンプによって決めることになりました。
そして、猛吹雪の中、彼はジャンプのスタート地点に立っていました。
彼の名は高橋竜二選手と言います。
高橋選手は、猛吹雪に中、勢いよくスタートし、そして鳥のように羽ばたき舞い上がりました。その結果、131mという超特大のジャンプ。131mという記録はその時オリンピックに出場していた選手の中でも、たった一人、日本の原田選手だけが130mを超える記録を出しました。つまり、テストジャンパーの高橋選手が、並み居る世界のオリンピック選手を上回る記録をこの悪天候の中で出したのです。このテストジャンプの結果を受けて、ジャンプ競技は再開されることとなり、日本は優勝し、金メダルを獲得しました。この記録は、正式なものでないため、決して記録に残るわけではありません。でも、多くの人たちの記憶に残るものとなりました。髙橋選手は、小学生の応援の手紙にこんな言葉を返しています。
「運命はあきらめるな」とお父さんが、そしてお母さんが僕に教えてくれた。
思いは力だ。夢は必ず現実となる。
僕は今、生きている。みんな僕を見てくれたか。
「挑戦なくして、成し遂げられた偉業はいまだかつて一つもない。」
みなさん、何事も挑戦しなければ成し遂げることができません。そして、あきらめてしまえばそこで終わりです。何事もすぐに上手になったり、すぐにうまくいくようになるわけではありません。努力して続けることが本物の力になっていくのだと思います。みなさんの3学期の挑戦・チャレンジに大いに期待しています。あせらず、あわてず、あきらめず、粘り強く物事に取り組んでいってください。