深谷小学校の9月は「命を考える月」です
-9月の全校朝会 校長講話-
9月5日(火)の全校朝会。昨年から9月の全校朝会では「命」をテーマにした話をしています。今年は、「命」は自分にとってはもちろん、自分を育て大切にしてくれている人たちにとっても大切なものであること、だから周りの人のためにも大切にしなければならないということを考えてもらいたいと考え、次のような話をしました。
皆さん、おはようございます。
昨日の一斉下校の時に少しお話ししましたが、深谷小学校では昨年から、9月を「命について考える月」にしました。
そこで今朝の全校朝会は、命について考える時間にします。
私たちはみんな一つずつ大切な命をもらっています。楽しいことも嬉しいことも、命があるから味わえます。けれどもこの命というのは、自分で勉強したり努力したりして手に入れたものではありません。お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんといった家族やご先祖からつながっている命のリレーで、今私たちのところにあります。また、赤ちゃんとして生まれたときから、お母さんやお父さんはもちろん、周りのたくさんの方々が大切に守り・育ててくださり、私たちも自分でいろいろと頑張った結果、今の私たちがあります。ですから、私たちは自分のためはもちろんですが、今まで育ててくださった方々のためにも、命のリレーをつないでくださったご先祖のためにも、自分の命を大切にしなければいけません。
けれども、私たちの命というのは、ちょっとした不注意や油断、また注意していても周りの不注意で、なくなってしまうことがあります。例えば交通事故です。
深谷小学校ではおととし、命をなくしてしまう交通事故がありました。事故があったのは9月11日。もうすぐ2年になります。事故に遭っていなければ5年生となっていたはずです。そこで、亡くなった吉岡健偉さんのために、深谷小学校のみんなで黙祷をしましょう。黙祷というのは、黙って目を閉じて静かに亡くなった方に自分の気持ちを伝えたり、自分の気持ちを整理したりすることです。校長先生の「黙祷」の言葉で始めます。いいですか?
黙祷・・・・・(1分間程度)・・・やめてください。
今、黙祷をしながら考えたことを、この「命」という漢字一文字に込めて、深谷小学校のみんなから、吉岡健偉さんへ贈りましょう。頭に浮かんだことの中で、特に吉岡さんに届けたいことを、まとめてみましょう。・・・(30秒程度)・・・まとまりましたか?
私たちは自分のためだけでなく、今まで育ててくださった方々や、命のリレーをつないでくださったご先祖のためにも、自分の命を大切にしなければいけないと話しましたが、深谷小学校のみんなは、大きくなってもっともっといろんなことをしたかった吉岡さんのためにも、命を大切にして、吉岡さんの分までいろんなことに挑戦し、今を大切にし今を輝かせましょう。人は自分のためだけよりも、誰かのためにという気持ちをもつと頑張れます。今を大切にし、命を輝かせる挑戦をする深小っ子を、吉岡さんがきっと応援してくれるはずです。
今朝は、命について考えてもらいました。これで9月の全校朝会のお話をおしまいにします。
深谷小学校の子供たち一人一人が黙祷をしながら考え、「命」という漢字一文字に込めて交通事故で亡くなった吉岡さんへ贈ろうとしたことは、全校朝会を終え各教室にもどった子供たちが、短時間でまとめました。
※ 聞き取りのポイント
(1) 繰り返される言葉は大切な言葉
今回の話では・・・「命」「大切(に)」
私たちは自分のためはもちろんですが、今まで育
ててくださった方々のためにも、命のリレーをつ
ないでくださったご先祖ののためにも、自分の命
を大切にしなければいけません。
(2) 話の主題の「予告」と「まとめ」
今回の話では・・・今朝の全校朝会は、命について考える時間
(3) 2学期は「挑戦」を重点に話をしているので、
今月は何についての「挑戦」なのかに気をつける・・・「挑戦」という言葉に注意する